いーしかく

E資格の出題傾向

過去問が無い試験の、唯一の出題傾向データ。

E資格に公開された過去問はありません。試験はCBTで、問題の持ち出しも公開も禁じられています。手がかりは2つだけ。公式シラバスと、JDLAが毎回発表する「分野別の平均得点率」です。その2つを全回ぶん並べました。

実施された回

15

2018年から

直近の合格率(2026#1)

69.2%

通算では約71.2%

最も点が取れない分野

60.9%

深層学習(14回の平均)

シラバスの出題対象外

8か所

公式が明示している範囲

この試験には、過去問がない

ほかの資格ページと違って、ここには「第◯回の問◯で何が問われたか」という表がありません。 E資格はCBTで実施され、問題の持ち出しと情報公開が禁じられているためです。 市販の問題集に載っているのは、すべて各社が作った予想問題です。

では出題傾向は分からないのかというと、そうでもありません。公式が出している手がかりが2つあります。

ひとつは分野別の平均得点率。JDLAは毎回のプレスリリースで、 受験者が応用数学・機械学習・深層学習・開発環境の4分野をそれぞれ何%取れたかを公表しています。 これは「どこで受験者が落としているか」の実測値です。 もうひとつは公式シラバスで、そこには出題対象外の範囲まで明示されています。 この2つを全回ぶん並べたのがこのページです。

分野別の平均得点率

14回分です。注目すべきはこの試験の看板である深層学習が、いちばん点を取れていないこと。14回の平均で60.9%です。 対して開発環境は回による振れが大きく、49.66%から79.62%まで動いています。

  • 応用数学
  • 機械学習
  • 深層学習
  • 開発環境
40%50%60%70%80%90%2019#12020#12021#22022#22023#22024#22025#22026#1応用数学機械学習深層学習開発環境
数字の表で見る
応用数学機械学習深層学習開発環境
2026#160.48%59.91%60.74%79.46%
2025#253.52%69.23%61.5%79.62%
2025#161.14%62.15%57.71%68.74%
2024#259.89%58.07%56.03%68.5%
2024#158.9%66.16%61.17%63.26%
2023#267.79%61.56%61.21%49.66%
2023#167.15%65.79%62.31%59.9%
2022#261.67%66.72%59.92%64.55%
2022#163.41%67.59%63.97%66.68%
2021#267.16%73.49%63.84%66.54%
2021#169.65%72.14%67.8%78.39%
2020#170.93%63.8%60.58%
2019#272.04%58.89%59.69%
2019#166.77%64.91%55.51%

出典:一般社団法人 日本ディープラーニング協会(JDLA)公式発表受験者数・合格者数・分野別得点率は各回の公式プレスリリースより。合格率は受験者数に対する合格者数の割合として算出

分野平均最低最高直近
深層学習最も落としている60.9%55.51%67.8%60.74%
応用数学64.3%53.52%72.04%60.48%
機械学習65%58.07%73.49%59.91%
開発環境67.8%49.66%79.62%79.46%

得点率が低い=難しい、とは限りません。受験者が手を抜いた分野でも下がります。 ただし合格ラインが非公表である以上、「みんなが落としている分野で人並みに取る」ことは 合否に直結します。

公式が「出題対象外」と言っている8か所

シラバスのPDFでは、出題対象外の項目がグレーの網掛けで示されています。 気づかずに勉強すると、線形代数や古典的な機械学習の手法に時間を使ってしまいます。 以下は網掛け部分の全件です(2024年版と2026年版で内容は同じ)。

1.数学的基礎(1)線形代数 の全体

ⅰ.行列演習(行列・テンソルの積、勾配、ランク、アダマール積)/ⅱ.固有値分解・特異値分解(固有値、固有ベクトル、対角化、特異値、特異ベクトル)

1.数学的基礎(2)確率・統計 ⅰ.一般的な確率分布

確率の基礎(確率変数、同時確率、条件付き確率、周辺確率、確率質量関数、確率密度関数、期待値、分散、共分散)/ベルヌーイ分布・多項分布/ガウス分布・t分布

2.機械学習(1)ⅲ〜ⅷ

線形回帰(Lasso・Ridge)/ロジスティック回帰/サポートベクターマシン/決定木(Random Forest、勾配ブースティング)/次元圧縮(PCA、t-SNE)/クラスタリング(k-means、階層的クラスタリング)

3.深層学習の基礎(7)ⅰ 音声のデータ拡張

ノイズ付与、ボリューム変更、ピッチシフト、MixUp、SpecAugment

4.深層学習の応用(5)音声処理 の全体(ⅰ・ⅱ・ⅲ)

サンプリング/短時間フーリエ変換/メル尺度(サンプリング定理、窓関数、ナイキスト周波数、FFT、ケプストラム、メルスペクトログラム、MFCC)/WaveNet/CTC(End-to-Endモデル、ビームサーチ、前向き・後ろ向きアルゴリズム)

4.深層学習の応用(8)ⅲ 能動学習

Uncertainty Sampling、Least Confident、Representative Sampling

4.深層学習の応用(8)ⅴ メタ学習

MAML、Model-Agnostic、メタ目的関数

5.開発・運用環境(2)ⅱ 連合学習

クロスデバイス学習、クロスサイロ学習、Federated Averaging、Local Model、Global Model

出典:JDLA公式シラバスPDF。網掛けの判定は、PDFの塗り矩形の座標と各行の文字位置を 突き合わせたうえで、拡大して目視でも全件確認しています。 ただし版が変われば範囲も変わります。受験前に必ず最新のシラバスをご確認ください。

合格率と受験者数

合格率は63.378.4%で推移しています。 数字だけ見れば高いのですが、受験するには認定プログラムの修了が要ります。 すでに講座を受け切った人だけが受ける試験なので、この合格率は 「誰でも7割受かる」という意味ではありません。

実施日受験者合格者合格率
2026#12026-02-20〜221,31791169.2%
2025#22025-08-29〜311,03973070.3%
2025#12025-02-21〜231,04371268.3%
2024#22024-08-30〜09-0190660066.2%
2024#12024-02-16〜181,19486772.6%
2023#22023-08-25〜271,06572968.5%
2023#12023-02-17〜181,11280772.6%
2022#22022-08-26〜2889764471.8%
2022#12022-02-18〜191,32798274.0%
2021#22021-08-27〜281,17087274.5%
2021#12021-02-19〜201,6881,32478.4%
2020#12020-02-221,04270968.0%
2019#22019-08-3167045367.6%
2019#12019-02-2338724563.3%
2018#12018-09-2933723469.4%

累計合格者はJDLA発表で10,838名です(2026#1時点)。なお各回の合格者数を単純に足すと10,819名で、 発表されている累計とは19名の差があります。 差は2020#1の発表時点から生じており、理由は公表されていません。 当サイトでは数字を作り直さず、発表値をそのまま載せています。

合格者の顔ぶれ

2026#1の合格者911名の内訳です。 20代と30代で7割を超えます。学生の合格者も一定数いて、 大学の認定プログラム経由で受けている層が見えます。

年代

  • 20代411名・45.12%
  • 30代252名・27.66%
  • 40代141名・15.48%
  • 50代78名・8.56%
  • 10代18名・1.98%
  • 60代10名・1.1%
  • 不明1名・0.11%

業種

上位5項目・計78.3%
  • ソフトウェア業196名・21.51%
  • 情報処理・提供サービス業187名・20.53%
  • 製造業120名・13.17%
  • 大学生110名・12.07%
  • 無職・その他100名・10.98%

職種

上位5項目・計92.2%
  • 研究・開発286名・31.39%
  • 情報システム・システム企画239名・26.23%
  • 学生175名・19.21%
  • その他93名・10.21%
  • 企画・調査・マーケティング47名・5.16%

役職

  • 一般職員級444名・48.74%
  • 学生175名・19.21%
  • 主任・係長級147名・16.14%
  • 課長級54名・5.93%
  • 無職・その他54名・5.93%
  • 部長級27名・2.96%
  • 役員・経営者10名・1.1%

業種・職種・役職は、JDLAが上位の項目だけを公表する回があります。 合計が100%に満たないものは、その旨を各枠に書いています。足りない分をこちらで 「その他」として補ってはいません。

試験の基本

実施団体一般社団法人 日本ディープラーニング協会(JDLA)
受験資格JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了これを満たさないと申込自体ができない。認定講座は有料
実施回数年2回(2月・8月)
試験時間120分
出題知識問題・多肢選択式・100問程度
実施形式各地の指定試験会場で受験
合格ライン非公表何点で受かるかが公表されていない。合格率から逆算するしかない
受験料(税込)一般33,000円/学生22,000円/会員27,500円
過去問公開されていない問題の持ち出し・情報公開は禁止

2026-08-01 時点で一般社団法人 日本ディープラーニング協会(JDLA)の記載を確認したものです。受験の際は必ず最新の公式情報をご確認ください。

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